カタログ(前期)

・前期型のカタログです。


1. REGULAR

 

01  

01 前期型カタログ


R32スカイライン最初の本カタログ。4ドアTypeM(#KG1)と2ドアTypeM(#AH3)をメインに構成されています。2WD専用カタログなので、GT-R/GTS-4は一切登場しません。

(89年5月発行)

 

↑1ページ目。

誤植なのか、意図的なのかはわかりませんが、「SKYLINE」ロゴの形状が”歪”です。

 

↑4dr GTS-t TypeM((#KG1)

2WDシリーズの”メインキャラクター”。

 
               
               
02  

02 前期型カタログ(簡易版)


簡易版カタログ。本カタログとは異なり、簡易版では最後のページで4WDシリーズが紹介されています。89年8月発行の簡易版と同じページ構成ですが、4WDシリーズは8月発売なので、「GT-R/GTS-4は8月21日からの発売となります。ただ今、ご予約を承っております。」との注記が記載されています。

(89年5月発行)

 

↑1ページ目。

”うんちく”は、右記参照のこと。

(本カタログも簡易版も同じ内容です。)

  introduction

光のきらめきが、艶やかなボディサイドに遊ぶ。グラマラスに張り出した前後のブリスター・フェンダーは、鍛え抜かれた筋肉にも似て美しい。そして、挑むようなクラウチングスタイル。抑えきれないほど走りの欲求を高めてしまうその姿勢に、かつて味わったことのない、たきるようなスポーツテイストを感じとる。

高性能スポーツセダン&クーペ新生スカイライン。FRレイアウトは不変だが、そこに盛り込まれたデザイン、テクノロジーの凝縮力は、次代の高性能車のターゲットとなるはずだ。走りの独自性を主張するフォルム、高剛性・軽量ボディ、感覚性能をより高めたパワーユニット、限界が高く、太いシャシー性能・・・。個々のメカニズムの完成度はもとより、新しい走りのフィロソフィのもとにトータルバランスされたそのポテンシャルは、期待値を軽々と凌駕してしまうだろう。

詳細な紹介は、スカイライン自身にゆだねたい。そうすることで目に見えぬ隠れたチューンを、スポーツテイストを五感で感じとっていただけよう。これまで出会ったことのないまったく新しい走りが、そこにある。スカイライン、そのステアリングを握っただけでハートは自然に昂ぶってゆく。

超感覚スカイライン

 
               
               
03  

03 前期型カタログ


R32スカイライン最初のカタログ改版は、4WDシリーズ発売に伴うもの。GTS-4のページが追加され、ATTESA E-TSのメカニズムについて解説されています。

なお、89年10月以降の登録分から、日産の車両保証制度が変更(下記参勝)されました。コレに伴いスカイラインのカタログも改版。裏表紙の保証内容についての記述が変更されました(カタログの内容自体は変更ナシ)。初期のR32は、1回目の車検前に一般保証が切れてしまったんですね・・・。

<一般保証>

1年/20,000km ⇒ 3年/60,000km

<特別保証>

3年/60,000km ⇒ 5年/100,000km

(89年8月/90年2月発行)

 

↑2dr GTS-4(#732)

前期型カタログにはGTS-tの”t”に”ターボ”、GTS-4の”4”に”フォア”とフリガナが振ってありますが、誰も「GTSターボ」とは呼んでませんね。

 

↑4dr GTS-4(#AH3)/2dr GTS-4(#732)

ラインナップのページ。2WD車は車両の背景が”白”ですが、4WD(GTS-4)だけは車両の背景を”黒”にして、特別感を演出。

 
               
               
   

↑1ページ目。

”うんちく”内容は右記参照。

 

↑4dr GTS-t TypeM (#KG1)

  introduction

このスカイラインをして、走りは、確実に新しい時代を迎えることになる。

エンジン・パワーは魅力的であり、シャシー限界性能も高い。素晴らしく速く、しかも、誰もが安全に走れる。卓越した直進性。俊敏なコーナリング性。あらゆる走行状況で、車両の挙動は自然でつかみやすい。これが、スポーツドライビングの原点、スカイラインの走りの真価である。

前後に張り出した、グラマラスなブリスターフェンダーが主張する、その強烈な存在感は、走りへの明快な意思表示でもあるのだ。

FRの頂点を極めた2WD。さらに、電子制御トルクスプリット4WDシステム<ATTESA E-TS>を新搭載する画期的なスポーツ4WD。2つのテイストが、スカイラインの走りに、深い奥行きをもたらす。

超感覚スカイライン

 
               
               
04  

04 前期型カタログ(簡易版)


4WDシリーズの発売に伴い、本カタログ同様に簡易版も”マイナーチェンジ”されました。ただし、新しく採用された写真は、表紙のGT-Rくらいです。

(89年8月発行)

 

↑簡易版ラインナップのページ。1ページあたり2台を紹介している本カタログに比べると、少々窮屈です。

 

↑4WDシリーズ。このGT-Rの写真は、4WDシリーズ”プレカタログ”には使用されましたが、GT-R専用カタログには一度も使用されませんでした。

 
               
               
05  

05 前期型カタログ


改版2回目。写真が大幅に入れ替わりました。90年9月発売GTS アーバンロードのページも追加されています。4ドアを紹介するページには、何故かボディコン姉ちゃんの姿が・・・。今までのカタログには無かった車両透視図、GT-Rのカタログにも登場していないカルソニック号が登場するなど、とても見応えのあるカタログでした。2ドア&4ドア2台のTypeMが疾走する姿もカッコイイ!R32のカタログの中で、いちばん好きなカタログです。

ちなみに当時の日産が「4WAS」としていたアンチスキッドブレーキシステムの表記を、一般的な「ABS」に変更したのは、この時期です。

(90年10月発行)

 

↑カルソニック号登場! 「SKYLINE Spirit」を次のような文章で説明しています。

explanation

いつの時代も、スカイラインは、走りを通じて人の心を熱くしてきた。20年前の当時、2年10ヶ月の間に不滅の50勝を達成し、「負けるとニュースになる」といわれた常勝マシン、スカイラインが、いま、サーキットに還ってきた。

Gr-A '90全日本ツーリングカー選手権シリーズ、'90N-1耐久戦、'90ベルギー・スパ24時間耐久レース(Gr-Nクラス)などで、圧倒的なパフォーマンスを発揮。限界領域においても変わることなく、人とクルマが創り出す「走りの感動」を増幅し続けている。

マン-マシンを繋ぐSpirit。スカイラインは、いつも走りの中に生きている。

 

↑4dr GTS-t TypeM(#AH3)

 2dr GTS-t TypeM(#TH1)

↑RB20DET。

 
               
               
06  

06 前期型カタログ(簡易版)


前期型最後の簡易版カタログ。本カタログ同様、GTSアーバンロードが追加されています。2ドアに#DH3、4ドアに#DH3/#732の設定が追加され、前期型のボディカラーは、”フルラインナップ”に。

(90年10月発行)

 

↑GTSアーバンロードの登場により、GT-Rの写真が縮小され、RB26DETTの写真が削除されました。

 

↑本カタログとは異なる写真。

 
 
   
07  

07 GTE/GXi 専用カタログ


ハコスカから先代R31までは4気筒モデルの専用カタログが存在しましたが、R32の4気筒モデル(=GXi)は、2リッターSOHCモデル(=GTE)と一緒に専用(?)カタログ化。代々”鼻先の軽い”4気筒モデルを嗜好されている方々がいらっしゃったと思いますが、GXi紹介文にある「女性にも人気が高い」という記述には、疑問が残ります。

(89年9月発行)

 

↑4dr GTE(#KG1)

「操縦性と安定性が高次元でバランスした、新開発4輪マルチリンクサスペンション。直列6気筒エンジンのスムーズさと余裕。伝統の走りの良さで選ぶと、4ドアスポーツセダンGTE。」

スカイライン伝統の水平指針6連メーターと3本スポークステアリング。ステアリングを握ったままの姿勢で操作できるサテライトスイッチ。ドライバー側にわずかに傾斜したセンターコンソール部に、空調・オーディオシステムを集中配置。4ドアスポーツセダンGTEのインテリアは、運転性と操作性を重視したデザインとレイアウトです。4ドアセダンの使い易さとしっかりとした走りを生む高いボディ剛性。スポーティで機能的な室内。そして快適装備。スポーツユースにもファミリーユースにも充分ご満足いただける、新しいセダンです。

 

↑4dr GXi(#TG0)

「4輪マルチリンクサスペンションの採用で、一段とレベルアップした上質な乗り心地。軽量・低燃費のプラズマCA18iエンジン搭載。経済性にも注目される方にお薦めしたいGXi。」

画期的な軽量化をはたしたボディと、足回りに新開発4輪マルチリンクサスペンションを採用して、スカイラインらしいしっかりとした乗り心地を実現した1800GXi。軽量・直列4気筒プラズマCA18iエンジンの切れ味の良いレスポンスが、気持ちの良い走りを生み出します。インテリアもスポーツ感あふれるデザイン。パワーステアリング、パワーウインドウ、集中ドアロックなどの豪華装備も充実。オーディオはAM/FMマルチ電子チューナー(15W×2)とフルオートパワーアンテナを装備。4ドアスポーツセダンGXiは、いま女性にも人気の高い車種です。

 
   
   

 


2. SPECIAL EDITION

 

01

  01 GTS アーバンロード

スカイライン生産累計300万台突破を記念したGTS アーバンロードのカタログ。カタログ掲載車両は#DH3のみですが、ボディカラーに制約は無く、(アーバンロードの販売時期に)基準車に設定されていた全9色から選択可能でした。

(90年9月発行)

 

introduction

「いちばん大切な人を乗せて、走りたい。アーバンロード」

「いつまでも乗っていたくなる。アーバンロード」

「高質の走り、これが第一の特長。アーバンロード」

シャープに引き締まったスタイリング。高質な走り味、そして何よりも運転が楽しい。とにかく気持ちがいいのです。恋人とか、家族とか、いちばん大切に想っている人と走る機会が多いけど、そんな人たちにも、あなたと同じ気持ち良さを感じていただけるでしょう。アーバンロードは、そんなクルマです。 

 

↑A31セフィーロ(タウンライド)やS13シルビア(Q's)に装着されたホイールキャップを装備。ベース車両のGTSにはスカイライン専用のホイールキャップが標準装備されるのに、わざわざ他車との共通品に変更して「特別装備」とするのはいかがなものか・・・。

               
               

02

  02 GTS Vセレクション

'90年、サーキットに還ってきたGT-Rは、全日本ツーリングカー選手権(JTC)で6戦全勝! シリーズチャンピオン獲得を記念して発売されたGTS Vセレクションのカタログ。表紙には、チャンピオンを獲得した星野さんの姿が・・・何だか緊張しますね。販売台数は『全国限定1,000台』でしたが、R34GT-Rニュルの様に注文が殺到⇒後で販売台数を増やしたかどうかは当方知りません。

(91年1月発行)

 

introduction

'90全日本ツーリングカー選手権シリーズチャンピオン記念限定車、スカイライン2ドアスポーツクーペGTS Vセレクション。レースで培われた高い信頼性と耐久性。その磨き上げた走りの資質を専用ボディカラーで表現。エクステリアには精悍さを加えるスポーティアイテムを。インテリアには、電子制御アクティブフルオートエアコンと、CDプレーヤーを含むオーディオを装備。このクルマと共にする時間を、全ての人々に爽やかな走りの感動とともに愉しんでいただけることでしょう。V セレクション。スカイラインの新たな時代の幕あけにふさわしい、高質な特別記念モデルです。

 

「人とクルマの熱い感動を伝えたい。スカイラインVセレクション登場。」 前期ではGT-R専用色だった#KH2ガンメタのボディカラーを特別装備。

 

 

 


3. GENUINE OPTIONAL PARTS, NISMO, IMPUL......

 

01

  01 オプショナルパーツカタログ

純正オプションカタログ。'89年JTCドライバーズタイトルを獲得したR31GTS-R(リーボック号)が登場しています。

(89年5月発行)

 

 

 

               
               

02

  02 販売価格表

販売会社で作成された販売価格表。裏面にはディーラーオプションが紹介されています。掲載車種は、2ドアGTS-t TypeMと4ドアGTS-t TypeM。写真はすべてオプションカタログからの引用です。

(89年5月発行)

 

「2人の夜明を見るためにミッドナイトフリーウェイを駆け抜ける2人だけのスペシャリティクルージング。」

 

↑”大人買い”したかったです・・・。

   
   

03

  03 NISMO パーツカタログ

NISMOのカタログ。純正OPTカタログに掲載してもらえなかった(?)R32カルソニック号の姿を拝見できます。

S-tune、S1/R1エンジン、スポーツリセッティング・・・数多くのパーツとチューニングメニューを揃える現在のnismoには敵いませんが、当時のNISMOはRB20DET車用インタークーラー(!)なんて貴重なパーツをラインナップ。当時のパーツを再販して欲しいものです。

(90年3月発行)

 

「レーシングスピリットが棲んでいる。」

走りの頂点で磨かれたスカイライン高機能パーツ群。モータースポーツで活躍するNISMOのレーシングテクノロジーを傾注した逸品が揃った。

 

まさか!?のRB20DET用インタークーラー。NISMO品番:14461-RN580、お値段:116,000円。この先一生お目に掛かることはないと思います。

 

        
        

04

  04 ライナーノート

日産プリンスのお店で販売されるセダンたちを紹介する「TOGETHER」という小冊子。掲載車両はR32スカイラインGTS、P10プリメーラ2.0Tm、Y31グロリア”グラツー”の3台です。

(90年発行)

 

introduction

「一緒だから楽しい。私たちがセダンで走る休日。」

スポーツ好きは、そのためならば千kmの距離もいとわない。休日にドライブでリフレッシュする人たちも少なくない。自分らしさを大切にし、自分の気持ちを素直に行動に移す人たち。そんな人たちにこそ選ばれる、プリンス・スタイルのセダン。

スカイライン、プリメーラ、グロリア。

それぞれが個性的でありながら、共通するのは心地よい走りを乗る人すべてに提供してくれること。ドライバーには運転の気持ち良さを、同乗する方には快適さを。だから休日は、大切な人を助手席に乗せて走ってほしい。Go, together. プリンス・スタイルのセダンとともに。

 

 

「自分らしさを大切にする人のために」

プリンス・スタイルのセダンです。

いま、セダンが生活を変化させようとしています。自分らしさを大切にする人のために、よりアクティブに、よりパーソナルに。

プリンス・スタイルのセダンには、乗る人々のライフスタイルを豊かにしてゆく、心地よい刺激があります。気持ちのよい乗り心地は、深い満足と喜びのために。性能は、安全で快適なドライブシーンのために。あなたに似合うセダンをご試乗でお確かめください。

~It's PRINCE STYLE.~ 私はプリンス。いま、時代の基準を創る。日産プリンス。

     
     

together with SKYLINE.

スカイラインとともに、心地よい汗をかく休日。ちかごろ、彼女がステアリングを握ることが多くなった。

「・・・どうもありがとう。じゃあ」自転車は風に乗って走り去った。バックミラーに映る後ろ姿は点になった。私たちは峠への急勾配にかかる。クルマの重さも、私たちの体重すらも感じさせない軽快さが気持ちいい。

「ねぇ・・・」視線は私の横顔を射している。運転を替わってほしい、という彼女からの合図なのだ。気分が乗ると、このコールがくる。今度は私が助手席に移り、お気に入りのCDに耳を傾けることになる。それもまた、楽しい。

スカイラインって、自分の足でランニングしている感じね。彼女がいう。スピードを自在にコントロールし、ハンドリングも自信にあふれている。

運転がうまくなったでしょ、助手席の私に訊く。ほんとうにうまくなったと思う。それは、スカイラインがいいクルマだからだ、という私の見解は言葉にしなかった。彼女も充分に感じていることなのだから。

     
     

05

  05 IMPUL 532S

IMPULが作成したパーツリスト。

 

L’air du soir

 
 

 


4. ENCYCLOPEDIA

 

01

  01 サービス周報

   「R32型系車の紹介」

資料コード:F006622


A.車両概要、B.エンジン、C.シャシー、D.ボディ、E.ボディ電装、F.巻末資料の6項目から構成されるサービス周報は、R32スカイラインの”百科辞典”。R32スカイラインバカになるためには必携です。

(89年5月発行)

 

02

  02 サービス周報

   「R32型系車 4WD車の紹介」

資料コード:F006629


GT-R/GTS-4の解説。構成は左記サービス周報と同じ。この周報でRB26DETTエンジンとATTESA E-TSについて学習しましょう。

(89年8月発行)

             
             

03

  03 整備要領書

資料コード:A006019


FR32、HR32、HCR32を対象とした整備要領書。オイル漏れ、白煙、力不足、加速不良、異音などの症状からターボチャージャーの点検部位を特定する「ターボチャージャーの故障診断」など、実際に作業をしなくても楽しめる内容が盛りだくさん。

(89年5月発行)

     

(◎◎)

超感覚スカイライン。

             
             

04

  04 車体修復要領書「車体寸法図」

資料コード:A701040


4ドアボディ、2ドアボディ、エンジンルーム、アンダーボディ(フロア)の詳細寸法が載っています。アンダーボディの中で、2WDと4WDの寸法が異なるのは、フロントサスメンバー取付穴中心位置、リヤサスマウンティングボルト先端位置(2ヶ所)の計3点でした。普段目にするクルマの寸法といえば、スリーサイズとホイールベースくらいだから、車体寸法図に載っている寸法を見ても、「ここの寸法か!」なんて納得できるものではありません。

(89年5月発行)

 

05

  05 車体修復要領書

資料コード:A706002


1.車体構造、2.車体シーリング、3.サービス部品、4.防錆、5.部品取替要領の全5項から構成される修復要領書。取替要領のページには、溶接(スポット/アーク/プラグ)、ブレージング、ハンダ指示詳細が、コト細かく載っています。車体の”骨格部分”は、ボディ(ルーフ・サイド):38点、アンダーボディー:48点の部品から構成されていること、ご存じですか?

(90年2月発行)